●緑内障
緑内障とは、眼圧の上昇などが原因で視神経が圧迫され視野(ものの見える範囲)が狭くなる病気で、昔は「あおそこひ」と呼ばれ、失明に至る病気として、恐れられてきました。
緑内障は、日本を含め諸外国においても、失明原因の上位に位置します。
現在では、40歳以上の人のうち緑内障患者は30人に1人、全国で約200万人と推定されています。
しかし、その内の80%の人達が自分では緑内障に気づいていません。
緑内障により障害された視神経は治療を行っても元に戻らず、失われた視野も回復しませんので、早めに発見し、治療を行うことがポイントです。
40歳を過ぎたら、ご自分では目がよいと思っていても、1年に1回は眼科の検診を受けるようにしましょう。
●眼圧変動の原因
眼圧の変動は房水に深く関係します。
房水とは、眼内を流れ、角膜など血管のない組織に栄養を与える役割をもっており、目の中の毛様体というところで作られます。
眼内をひとまわりして隅角というところにある網の目を通って、最終的には静脈へと流れ込んでいます。
房水の流れが正常だと、眼圧は時間や季節によって多少変動しますが、およそ10~21mmHgの間で一定の値を保っています。
しかし、何らかの原因で房水の産生と排出がアンバランスになると、眼圧が上昇します。
●緑内障の種類
- ・原発閉塞隅角緑内障(急激におこる緑内障)
房水の出口である隅角が虹彩によってふさがれることにより起こります。
角膜が濁り、視力が急激に低下します。
急性発作では、突然眼圧が高くなり、激しい目の痛みや充血、頭痛、吐き気、嘔吐などの症状により、くも膜下出血とまちがわれることもあるほどです。
時間が経つほど治りにくくなるので、このようなの発作がおきた場合はすぐに治療を行い、眼圧を下げる必要があります。
- ・原発開放隅角緑内障(ゆっくり進行する緑内障)
隅角は開いていても、房水の流れが悪いため、眼圧が高くなるタイプで、徐々に進行します。
目が重い、目が疲れやすい、肩が凝るなどの症状が出ることもありますが、多くはかなり進行するまで自覚症状がほとんどありません。
視神経の障害はゆっくりとおこり、視野も少しずつ狭くなっていくため、目に異常を感じることはないので、危険なタイプの緑内障と言えます。
- ・正常眼圧緑内障(眼圧が正常範囲の緑内障)
眼圧が正常範囲である以外は原発開放隅角緑内障と同じタイプの緑内障です。
その人の視神経が耐えられる眼圧が低い、眼循環に障害がある、などの原因が考えられていますが、専門家の中でも意見が分かれています。
眼圧検査では発見できないため、眼底検査が発見の決め手となります。また視野検査も重要です。
- ・先天緑内障(生まれつきの緑内障)
隅角の発育異常があり、房水を排出する機能が悪くなります。
子供では、目の組織がやわらかいため、眼球が大きくなるので、牛眼ともいわれます。
涙が多かったり、まぶしがったりすることもあります。
- ・続発緑内障(他の病気などに伴う緑内障)
目のけがや、他の目の病気、ある種の薬剤によって、眼圧が高くなることがあります。
また糖尿病が進行して起こることもあります。